つくりびと

18|橋満宣孝ぶどう園|橋満宣孝さん・香織さん

食す人との対話を通して、ぶどうの旬を伝えたい

今回は小林市でこだわりのぶどうを生産・販売する橋満宣孝さんのぶどう園にお邪魔しました。橋満さんがぶどうを育てているハウスの中に足を踏み入れると、そこは緑の草や小花が絨毯のように柔らかく足元を受け止めてくれます。

「なるべく自然な環境を残しておくことも大切だから」と橋満さん。最近は品種の入れ替えが早く、お客様の好みもあるぶどうの世界。しかし、それだけでは流行を追いかけるだけになってしまう。そこで橋満さんは直売のお客様の好みをお聞きし、新しい品種の提案もされているそうです。「もう5年ぐらい前から直売も行っていますが、このやり方をしてみて僕らはお客さんと直接お話しするのが楽しいんだということを実感しています。お客さんが”おいしい”って言ってくれると嬉しいし、また喜んでくれるように栽培も頑張れるんです」。

うかがった時はこれから苗を植えるという時期。芽吹きたての小さな若葉に「この子たちは奥手だから時期が遅かったりするけど、一番いい時期に食べてもらいたい」と目を細める橋満さん。その姿に、我が子を愛でるような愛情を感じます。今夏には新設される橋満さんの直売所で、このおおらかに育ったぶどうたちが並ぶのを今から楽しみにしています。