今回お邪魔したのは、赤身の牛肉を手がける山之口畜産。 柔らかい赤身が特徴のアンガス種と黒毛和牛を交配させた、通称「アン黒」と呼ばれる珍しい品種を育てています。
「とにかく美味しくて、安心して食べられる赤身肉を作りたかったんです」。そう語るのは代表を務める山之口利光さん。オーストラリアから輸入した素牛を、小林の恵まれた自然環境と厳しい管理体制の下で肥育することで、質の高い国産牛として出荷。地井シェフはもとより、名だたるシェフから高い評価を集めています。さらにはただ肥育するだけではなく、周囲の環境に配慮することも大事だと山之口さんは言います。「地元の環境と共生してはじめて、 安心して食べていただけると思うんです」。その言葉の通り、牛のフンは堆肥として近辺の田畑に還元し、 牛の餌となる牧草や稲ワラも自社でまかなう循環型の肥育体制を実現しています。
「まずは食べていただいて、うちのコンセプトに共感していただくことですね」と笑顔が眩しい山之口さん。その活き活きとした表情からは赤身肉にかける熱い想いが伝わってきました。